「夫にもこの施術をしてあげたいけど、男性はサロンに来られないですよね」
ある日、お客様がぽつりと言いました。
そのお客様は、不眠症のご主人にずっと寄り添ってきた方でした。
眠れないご主人のそばで、自分もいつのまにか眠れなくなっていた。
そんな状態でSalon Naruに通い始めて、ようやく、ご自身が安定して眠れるようになった頃でした。
私は、迷わず答えました。
「あなたが、旦那さんにやってあげられるように教えますよ」
口にしてから、少し驚きました。
サロンに来ていただくことしか、考えたことがなかったからです。
でも、サロンには来られない人が、確かにいる。
ご主人のように。
そう気づいたら、答えは自然に出ていたのだと思います。
ちょうど同じ頃、プロレーサーの友人からも言われたことがありました。
「マニュアル通りの施術が多い中で、Naruさんのこの技術をもっと広めてほしい」
一人からの一言と、もう一人からの後押し。
それが重なって、講座を始める覚悟が決まりました。
ただ、始めると決めてからも、迷いはありました。
資格を出すべきかどうか。
テキストを作るべきかどうか。
世の中の講座は、そういうものが多いと知っていたからです。
でも、私が本当に渡したいのは、資格でも知識でもありませんでした。
渡したいのは、あの「ふっと」力が抜ける瞬間の、感覚そのものでした。
圧の強さではありません。
圧の質と、触れる速度と、空間の安心感。
この3つは、言葉で説明しても、なかなか伝わりません。
だから、私の頭に直接触れてもらうことにしました。
「今のは最高に気持ちいい」その瞬間を、その場で伝える。
正解の感覚を、言葉より先に、指先に覚えてもらう。
それが、Salon Naru Schoolのやり方になりました。
力が弱くても、手が小さくても、大切な人を癒やすことはできる。
それは、強い施術が苦手だった私自身が、時間をかけて辿り着いた答えでもあります。
サロンに来られる方には、サロンで。
サロンに来られない大切な人には、あなたの手で。
その両方の場所を持てたことを、今はよかったと思っています。
詳しくはSalon Naru Schoolのページに書いています。
「私にもできるかな」その小さな疑問だけで、十分だと思います。
